いつもの暮らしの中で、何気なく気になる風景があります。
今朝、とても気になったのが「窓越しの彼女」。
近くのタバコ屋さんの看板オバアちゃんが、お店のドアの向こうから
道行く人を眺めている光景が、心にひっかかったのです。
なんだか寂しい眼差しだったのです。
以前は、お店の前に出て、道行く人と挨拶を交わしていた彼女。
それが最近は滅多に店の中から外に出なくなりました。
なぜ?
①お歳を召されたから
②店舗の規模を縮小したから
③知り合いが少なくなったから
すぐに思いついたのは3つの理由ですが、
もっと根本的なことに思い当たりました。それは、人と町の関係です。
以前は、交通量も少なく、店の前を行き交う人の流れもゆっくりとしていて、
タバコ屋の造りも軒が出ていたのでその下にオバアちゃんの特設スペースが
あって、知り合いとの立ち話もスムーズに行うことができていたのです。
それがある日、タバコ屋の規模が縮小されたためか、雨をしのぐ軒先は
なくなりました。店先の交通量も数年前とは比較にならないほど、車がガンガン
と走っていきます。
これでは、看板オバアちゃんの出る幕がありません。
日本の町は、役者になるべき住人の登場の仕方を考慮することなく、
効率化一辺倒でスクラップ&ビルドを繰り返しているようです。
写真は、イタリア・トスカーナの民家です。
ここにも「窓越しの彼女」が居るはずですが、ここなら軒下にテーブルを
出したりして、近所の知り合いと長い世間話を楽しむこともできるに違い
ありません。
町と人のやさしい関係。
そこに、「窓越しの彼女」が表に出てきて、一日の時のうつろいを
楽しむための空間があれば・・・・・。
そんな町づくりをサポートできればと思っています。
都市景観と一体化した建築を表彰する仕組みがありますが、
そこに都市生活者が町とどんな関係性を築くかという演劇性の概念が加わると
日本の町はもっと楽しくなるように思います。
彼女の寂しい眼差しに未来の輝きが生まれたら、素敵ですね。
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