ラウベンコロニーという別荘地のネーミングの元になったドイツのラウベン地方の建物を
モチーフにして外観をデザインしました。
真壁を連想させる意匠柱がデッキから庇、そして軒天へと立ち上がっています。
正面と側面では異なった印象を与える外観デザイン。
私がデザインを手がけるフォレストバーンではシンプルな片流れ屋根にすることが多いのですが、
今回は住民の皆様のご意見を反映させ(ユーザー参加型のインクルーシブデザインです)、
切妻屋根とさせていただきました。
右端の模型が実際に選定されたプランです。
デッキには大きな庇が迫り出し、玄関ドアや開放的な木製サッシを雨風から守っています。
この庇は夏の直射日光を遮ることで、室内の温度上昇を抑える効果があり、省エネを促進。
空間全体のパッシブ性能向上に貢献しています。
そこにプラスして全熱型交換換気扇を採用し、エアコン一台で冷暖房をコントロール。
こちらでも環境性能アップを促進するようにプログラムしました。
完成して5ヶ月が経ちますが、木製の玄関ドアは全く痛んでいません。
玄関前のウッドデッキに上がるために、インクルーシブデザインの視点から車椅子での来場を想定し
ステップの他に長いスロープを設けました。
(この考え方は一般住宅でも応用できます。)
天窓と木製サッシからの自然光で明るい事務所。
来場者にすぐに対応できるように、このサッシからは外の様子がよく見えるようにしています。
断熱材はペットボトル、壁材は卵の殻をリデュースした素材を使っています。
(断熱材:パーフェクトバリア 壁材:エッグウォール)
深い庇や全熱型交換換気扇が象徴するパッシブデザインによるパッシブ性能の向上と、
エコ素材が象徴する地球環境への貢献。いずれも環境性能アップを目指したもので、
今回の事務所棟のようなコミュニティやカンパニーが建築する建物には、
このような環境性能が求められるようになると考えます。
来場者用のトイレも車椅子でのご利用を想定しながらシンプルにデザイン。
こちらもインクルーシブデザインの応用であり、ソーシャルインクルージョンの促進です。
ラウベンコロニーでは自然公園法に従ったデザインが求められました。
打ち合わせにご参加いただいた皆様とも打ち合わせを重ね、自然の風景に溶け込む木の家のような
デザインを念頭に置きながら、リゾートの玄関口に相応しいシンボリックな意匠性と
事務所のスタッフ様の使い勝手を充実させる空間デザインを心がけました。
(全利用者のメンタルパフォーマンスの向上をめざしました。)
そして、根底に流れる環境性能アップを目指したデザインポリシー。
移住先として人気の高い糸島市の中でも、しっかりとした管理で定評のある『ラウベンコロニー』。
もしご来場されることがあれば、その玄関口に建つ、環境宣言に則ったオフィス棟もぜひご覧になってください。
●「糸島ラウベンコロニーオフィス棟」
design : DESIGN UNIT SOUP(桑原あきら+湊一朗)
build : 久木原工務店
coordinate : プロトハウス事務局
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(桑原あきら/共著)
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子ども、高齢者、障がい者などマイノリティだと考えられてきたユーザーをデザインプロセスに積極的に巻き込み、課題の気づきからアイデアを形にし、普遍的なデザインを導く「インクルーシブデザイン」。
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プロトハウス事務局代表の桑原あきらも共著者として参加しています。