「これがいい」という共感の声。 引寄せの法則からはじまる家づくり
2022年 01月 15日
デザインの基本には、いつも小さな空間への期待感があります。
宝箱でも開くようなワクワクする気持ちです!
私は、どうにも小さな空間が好きで、しかも生真面目な性格のためか、
そこにもちゃんとした実用性を求める傾向があって、
小さな住まいのプロトタイプをデザインする習慣がついている今日この頃です。
昨年完成したロングバケーションとネーミングした20坪の平屋もそうで、
あれは、コンパクトながらも回遊性があることや、天井高を十分に設けて空間の
左右に収納に使えるスペースを確保することで、
開放感や実用性を十二分に実現する住まいに仕上がりました。
ロングバケーションをご依頼いただいた建主さんの場合は、
最初はオリジナルのデザインを起こしていたのですが、なんだか自分自身気に入らなくて
「こんなのあるんですけど・・・」とお見せした20坪のプロトタイプを見た建主さんが
「これがいい!」と一目惚れされたのがプロジェクトのスタートでした。
自分自身が「こんなのいいよね」と描いていたプロトタイプが
それを求めている人を呼んでくる〝引き寄せの法則〟。
そんな法則が、確かにあるんですね! を実感した家づくりでした。

そして、このなんとも牧歌的風景の中に佇む5.5坪の小さな家も、
そんな引き寄せの法則から誕生した住まいです。
このプロトタイプも「こんなのいいよね〜」とデザインした直後にそれを建てたい
という建主さんが登場するという引き寄せの法則そのまんまのプロセスを経ています。
建主さんとの出会いは2年ほど前に遡り、そこから紆余曲折があって再び
弊社を訪れた建主さんの目の前にそっとこのプロトタイプを差し出すと、
「これがいい!」と共感のお声をいただいたのでした。
思いが通じ合う、めぐり巡る奇跡の瞬間が、そこにあったように思います。
コストダウンの必要性からハーフビルドを提案したこの小さな住まい。
それに共感しサポートしてくれる工務店さんを探すところが最大の難関かもしれないと
直感したのですが、そんな不安を一掃してくれた工務店「イクスワークス」さん
には感謝のしようがありません!


お陰様でこの日は内装の下地づくり。パテ処理の段階まで来ており、私たちも
楽しみながらちょこっとお手伝いさせていただきました。
内装の自分仕上げに際しては、熟練棟梁の激しい指導を仰ぎながらもそれを
楽しみと受け入れて「毎日が楽しくてしたかない!」とおっしゃる建主Hさんの
ファイトあふれる勇姿に、私たちの胸からも感激の波が溢れ出してきて、
昨日までの曇天が嘘のように晴れ渡った陽射しの中、せっせとプラスターボードの
隙間やネジ頭にパテを塗り込んでいくのでした。

外壁の木はHさんが塗装した杉材です。
この一月の内に、いい色に変化してきました。
屋根に設けられた棟換気は美しい板金仕上げ。惚れ惚れするディテールに職人さんの
一流の腕前と、意気込みを感じます。

私がデザインした基本デザインのプロトタイプを元に、構造的な検証を行い
寝室ロフトの位置を変えて、開放的な吹き抜けを実施図面にしてご提案いただいた
設計事務所「人の力設計室」さんにも感謝しきれません。
この住まいはそんな創造者たちの力が集まり、一つに共感することで生まれました。
それは引き寄せの法則が招いた小さな奇跡です。
だからこう言いたくなる私の気持ちをお許しください。
「これ、いいでしょ! こんなに小さいのに、素敵だと思いませんか?」

これから誕生の季節です。
プロトハウス事務局代表 桑原あきら
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