閉ざされた森を目の前にして、記憶の中の少年が見ている。
そこに道があったはずなのだが、と訝っている。
その道の横には大きなクヌギの樹があり、割れた黒ずんだ肌には樹液があふれ、
それをご馳走になろうとクワガタやスズメバチが群がっていたのに、
それも見当たらない。
道の奥には腐葉土の積もった雑木林があってそこに秘密基地をつくったものだが
それもまた跡形もなくなってしまった。
その道を消し去ったのは誰だろう。
実はその道を消し去ったのは、他ならぬ自分自身なのだ。
少年は大人になりやがて父親になった。
そして、自分の子どもたちを森から遠ざけたのだ。
無理もない。故郷である里山から随分と離れた都会に暮らすようになったのだから。
大人になった少年は多くても年に二回しか里山に帰らなくなった。
お正月とお盆の二回だけだ。
去年はインフルエンザとコロナが流行したのでお正月にも帰らなかった。
森からは少年少女が居なくなった。
だから、秘密基地へと続くその道は自分の役割を終え、幕を閉じたのだ。
しかし今、少年はその子どもたちと一緒に、森に帰ろうと心に思う。
再び道を開き、秘密基地を、その先にあった母と行ったことのある山の神が
宿るという天空の畑を耕したいと考えている。
里山を再生したいという建主さんの気持ちを聞いた時、
こんな物語が頭に浮かんだ。
それは、自分の知っている田舎の風景とオーバーラップする。
記憶の中の故郷には茅葺の家と畑があり、豚小屋があり、蝶々やトンボが飛んでいて、
夏にはホタルの小さな光が庭先に揺れていた。
森の道はまだ知らない。
もうすぐあの時の少年がその仲間たちや子どもたちと再びこの山に現れ、
静かに道を侵食していた蔓や雑木や竹藪を刈り取り、そこに人道を開くことを。
その日がやってくることを、何十年も星空を見上げながら道は待っていたのだろうか。
◉ 森の中のモデルハウス「coyakichi」&「solokichi」
場所
大分県由布市湯布院町川西1750-140
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現地は久住自然公園の中の6万坪のくぬぎの森の中。森の中には、レコードが聴けるリスニング小屋のあるカフェやガレットも美味しい蕎麦屋さん、薪窯で焼くピザとパティシエールの作るスイーツのあるピザ&スイーツのお店 (泊まれる貸山荘あり!)やキャンパーに大人気のキャンプ場、ワンちゃんが元気に走り回る森のドッグラン、
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